人生を50年近く生きてきて、今まで実際に出会った人たちのなかで、「この人には絶対かなわない」と思った人が4人いる。
まず一人目が、野球のイチローである。同じ愛工大名電で、後輩ということになるが、ボクがまだ10代そこそこの若者であったとしても、朝から晩までどれほど練習しても野球ではイチローを抜くことは、絶対にできないと思った。
二人目が、巷でお金儲けの神様と言われている「邱永漢 」さんである。ボクが事業家を目指し、死ぬほど努力したとしても、この人よりも金持ちになることは絶対にないと思った。
三人目が、世界一の問題解決能力を持つ「大前研一」さんである。ボクが死ぬほど勉強しても、この人よりも頭が良くなることは絶対に不可能だと思った。
四人目が、南禅寺、瓢亭のご主人「高橋英一」さんである。ボクが死にっきりになって料理の勉強をし、料理とその周辺の研鑽をどれほど積んでも、この人には勝てないと思った。
一見情けない男のように感じるかもしれないが、観客でいるよりも選手。傍観者であるよりも実行の人。人に教えてもらうよりも自分で発見する。批評家でいるよりも実践の人になろうと、つまり、口舌の徒にはなりたくないと常々思っているので、その実力の違いに打ちのめされるのである。
あ、まだもう一人いた。六代目○○組の組長さんの出身母体である○○組を作った親分さん。この人も本当にすごい人だった。
親からはぐれてしまった子猫。
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