世の中の変化するスピードは、昔に比べてずいぶん早くなったような気がする。昔は10年一昔と言っていたが、今では5年ぐらい、業界によっては3年ぐらいで状況が一変してしまっている。それは、お金の世界も同じことで、最近ではお金の通り道がめまぐるしく変化するようになった。店の中に閉じこもって料理を作っているうちに、世界が大きく変化し、自分が浦島太郎になっていることに気がつくことがやたら多い。
大前さんの最新刊、「お金の流れが変わった」
発売三週間で10万部を突破して、よく売れているそうだ。
お金は人間が生活していくうえでなくてはならないものになっているから自分の人生を少しでも有意義に、そして心豊かに暮らしたい人には必読の書であると思う。
たとえば、日本に住んでいる人にとっては、「日本国債大暴落のシナリオ」とか、「政府が国民から資産を巻き上げる」なんていうところは、絶対に読んでおかなければならないと思う。日本国債が暴落し、日本の国家がデフォルトするなんて、多くの人にとってはまったく信じられない話だと思うが、将来に備えた人と備えなかった人とでは、その後の人生が決定的に変わってくる。だから、読むだけじゃなくて、少しでも被害を少なくするために行動したほうがいい。
おそらく、ボクがこんなことを言っても、まったく説得力がないと思うので、自分の体験を披露しようと思う。
1994年、「異端者の時代(大前研一、マネジメント社)」が発売された。これはボクのバイブルとなっている本だが、その中に「中国は地域国家である」ということが書かれていた。それを読んで、中国は必ず経済発展すると確信し、北京で一番の超高級マンションを買った。
その当事、北京でマンションを買うなどということは、まったく無謀なことで、お前はアホじゃないかという目でみんなに見られた。その話を聞いた銀行の支店長は、ボクをおしとどめるために家まで飛んできた。何しろ、マンションのパンフレットを送ってほしいといったら、設計図みたいなものが送られてきて、そんなのを見たって、どんなマンションが建つのかまったくわかりはしない。これにはボクもびっくりしたが、中国がこれほど悲惨なレベルだということは、逆に考えたらむちゃくちゃのチャンスだということになるから、ボクはみんなの反対を無視して、あえて買った。もちろん、お金なんて持っていなかったし、日本の銀行はといえば、支店長が大反対だったから、金利が10パーセントといわれたけど、中国の銀行で借りた(4年ぐらい前に完済)。それが今から17年前のことである。
それがいまや、北京の不動産価格はニューヨークのマンハッタンを抜いたという。
いまだに財産らしい財産なんて何にもないけど、大前さんの本を読んだことによって財産をひとつ増やすことができた。
ふりかえれば、やはり買う決心の最大の根拠になった「異端者の時代」と著者の大前さんに感謝、感謝である。
未来のことはわからないけれど、国家破産に向けて、今からただちに備えたほうがいい。キャッシュをお金以外のものに!
異端者の時代。何度も読んだので擦り切れている。
大前さんのサイン。ここにときどきコメントをくれるidさんが届けてくれた。たしか1999年ぐらいだったと思う。
お刺身。大間の本マグロ、氷見の寒ぶり、ひらめ、あおりイカ、礼文島のウニ。
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