名古屋市の日本料理店 京加茂の亭主 京加茂おやじのブログ

大間産の本マグロ

今年の営業は、２６日（日）、２７日（月）の二日間を残すだけになりました。そのあとは、３１日まで、おせち料理の仕込みに全力投球です。

１５日におせち料理が予定個数に達したため、その後お断りさせていただいたお客様が多数おられますが、皆様、本当に申し訳ありませんでした。これに懲りず、来年も変わらぬお引き立てをお願い申し上げます。<(_ _)>

今日、久しぶりに大間産の本マグロを買ってきました。６、４キロあります。

「まぐろや」の社長によれば、「今年最高の大間を仕入れることができた」とのこと。早速食べてみましたが、やはりそのように言うだけあって、色もきれいだし、味もバツグンです。

残り二日、原価には目をつぶって、これをぶつ切りにしてガンガンつけようと思っています。(そんなの京料理じゃないと突っ込まないでね。)

おせちの仕込みも始まっています。

「菊花かぶら」の仕込み。

じつは老眼（首から老眼鏡をぶら下げて仕事をしているが、メガネをかけていない。）で、包丁を入れたあとがぜんぜん見えてないんですけど、そこは心眼で切ります。手の感覚のみで。もう３０年以上やっているので、そのぐらいはお茶の子さいさいです。

こんにゃくの針打ち。こんにゃくの煮物用です。

ごぼう。５０本ぐらいありますが、すべて叩きごばうにします。

大根。

京人参。

京人参を梅にむいています。これには、やはり老眼鏡が必要です。

若い子達も、朝かに晩まで、仕込みに追いまくられて、今は大変です。

無漂白の数の子

今日はおせちの仕込みで、数の子の掃除をしました。

今年の数の子は、漂白していない原卵を買いました。（ふつうに売っている数の子は、みな漂白してあるって知ってましたか。）

さて、和食店で、「うちは国産の数の子を使っている」ということを言う店がありますが、（もしかしたら本当に国産の数の子を使っている店もあるかもしれないので１００パーセントは否定しない。）その９９、９パーセントはウソであると思ったほうがいい。

いまや数の子の原料は、１００パーセント輸入に頼っていて、原産国で加工したものと原料を輸入して国内で加工したものの２種類しかないのだ。

そのうち国内で加工した数の子が、なぜか国産として出回っていることがある。正確に言えば、輸入原料の国内加工品なのであるが、国内で加工しただけで国産としてまかり通っている不思議な現象が起きているのである。

秋鹿、霙もようの新酒です。活性にごり酒なので、吹きこぼれたときの用心のために下にボールをかまして開栓しています。味は、最近の傾向だった図太さよりも、シャープな感覚があった２００４、５年のに似てる感じがしました。

日本国家のデフォルト問題。

今年の営業も、残すところあと６日間(２７日まで)になりました。そのあとは、おせち料理を準備して、３１日の午前中に引渡しとなります。

毎年のことですが、１年の集大成でもある「おせち料理」を全スタッフを総動員して(と言っても、１５名ぐらいですが)、少しでも質の高いものを目指してがんばります。

そんな中でボク自身はというと、店の営業やおせちの仕込をこなしつつ、来年は何をやるかが大きな課題となっています。１月の献立など細々としたことはもちろんのことですが、経営面において大きな変革が必要かどうか、もし根幹からの変革が必要であれば、料理、サービス、店などの何をどう改め、どんな店にするのか。かなり戦略的なことまでも含めた課題に取り組んでいます。なぜなら、今のままでは絶対にいけないことが明白だからです。

それらに加えて、来年はものすごく大事なことがもうひとつあります。それは、日本国家のデフォルトがいつくるかという問題です。

少子高齢化で、就業人口が毎年４０万人ずつ減っていくというのに依然巨額な財政赤字を垂れ流していて、国の借金９００兆円に地方の借金を合わせた１５００兆円を返済することは、もう１００パーセント不可能と言ってもよいでしょう。

人生の師でもある大前研一さんによれば、この状態があと３年続けば、２０１４年を日本は乗り越えることができないだろう、とおっしゃっています。１９９０年のバブルの崩壊を日本でただ一人予測された方が言うのですから、やはり言葉の重みが違います。

それらのことをそろそろ真剣に考えはじめて、来年からは本腰になって手を打っていかなければならないと思います。そうしないとおそらく大変なことになるのではないでしょうか。

過去にデフォルトになった国では、貯金封鎖をしたあとにハイパーインフレが起きています。会社として、また個人として、金融資産の消失をいかにして最小限にとどめるのか、問題の核心は、ただこの一点です。

もうすぐお正月だというのに、暗い話になってすみません。でも、見えない先の景色を見据えて、手を打ったものだけが次の時代の繁栄を勝ち取ることができます。従業員のためにも、家族のためにも、なんとしても生き延びていかなければならないと思います。

今日は団体のお客様がありました。

どうもありがとうございました。感謝！感謝！です。

 

かなり強い雨が降っていたので、カッパを着てお散歩。フードだけがなぜか大きすぎて、なんか間抜けな犬に見える。

 

年末のご予約状況。

本日は、定休日です。

誠に恐れ入りますが、２１日、２２日の夜席は、すでに満席です。それ以降は、十分に空きがあります。

おせち料理の図面

京味の西さんが、ＮＨＫのプロフェッショナルに出ていたときのことです。おせち料理のすべての仕込みがすんでから重箱の中にどのようにしてぎっしりと詰めるか、ものすごく頭を悩ましているのを見ました。

じつはこのとき、西さんともあろう方が、盛り方を考えずに重詰めの仕事をしていると知って、ちょっとがっかりしました。

おせち料理のような重詰めの仕事というのは、献立が決まったら、次にどのような手順で、どのように盛るかを考えなくてはいけません。そのときに最もやりやすいやり方は、原寸大の設計図を作ることではないでしょうか。

たとえば、これは今年のおせちの設計図です。

どこに、なにを、どのくらい盛り付けるか、という設計図をまず作ります。そして、それにあわせて食材の注文を確定し、その設計図の寸法に合わせて料理を作っていきます。

そうすれば、西さんのように盛り付け直前になってから、頭を悩ませる必要がまったくありません。

良い重詰めの盛り付けというのは、少しの隙間があくこともなく、ぎっしりと詰まっている、というのが一番目に大事な基本なんですから。

今年は、１０年ぶりぐらいに盛り付けを少し変えてみました。お楽しみに。

おせち料理のご予約を締め切りました。

ご報告が遅くなりましたが、本年分のおせち料理が予定個数に達したため、ご予約を締め切りました。

ご予約をいただいた皆様、本当にありがとうございました。

ご満足いただけるよう、一生懸命に作らせていただきます。

亭主土方章司

 

 

年末年始、営業のご案内です。

年内の営業は２７日まで。

年始は、１月８日（土曜）からです。

おせち料理のお引渡しは、

１２月３１日、午前１０時～１２時です。

中川区のこだわり農家、「村上有機農園」の野菜たち

まだまだ知名度の低い中川区産出の「伝統野菜」を全国にアピールし、ブランド化しようという活動の一環で、今日、中川区役所農政課の高橋課長さんが地元の中川区で栽培されたこだわりの野菜をいろいろと持ってきてくださいました。すべて村上有機農園の村上さんが栽培された野菜とのことです。

日本の結球白菜第一号で中川区産出の「野崎白菜」です。愛知の伝統野菜に認定されています。無農薬有機栽培。

かなり虫に食われたあとがあります。白菜というのは非常に虫がつきやすい野菜なので、農薬が欠かせないのですが、これを無農薬で、しかも有機肥料（もっと虫がつきやすくなる）で栽培されたというから驚きです。

京都の伝統野菜「京人参」。またの名を金時人参と言います。これも無農薬有機栽培です。味を比較するために本場京都のものと食べ比べてみようと思っています。

黒田五寸人参（無農薬有機栽培）。

越中ねぎ（無農薬有機栽培）。

大根（品種は不明）。

さてさて、野崎白菜は、「無農薬、無肥料」であぐりーもさんが栽培されたものがありますので、アップしておきます。大きさはほとんど同じですが、あぐりーもさんのほうが、若干ずんぐりとしていて、どことなく力強さがあります。見かけ上はそれ以外の違いは発見できません。

あぐりーもさんの野崎白菜。

セカンドバージンを見て、結婚制度について考える。

セカンドバーシンの最終回を無事、見終えました。

このドラマは、不倫という形を取っていますが、ボクの中では純愛系のドラマとしてインプットされました。

今の時代は、結婚したがらない人が増えている。結婚にまでいたるカップルにしても、できちゃったから仕方がないと、結婚することに対してかなり消極的な態度がみえみえの人が多い。

戦後、性の自由化と平均寿命が飛躍的に延びたおかげで、結婚制度のタガが緩み、離婚する人たちが急激に増えた。

もともと結婚というのは、男女がそれぞれの役目を分業することによって成り立つ制度である。男が稼ぎに出れば、女は育児と家事をこなす。基本的にはこの合理性によって長年保たれてきたが、家庭電化の自動化が進み、コンビニ文化が日本の津々浦々まで浸透するにしたがい、男も女も、一人暮らしは昔と比べて、うんとラクになった。分業をしなくてもしんどさを感じることがなくなったのである。だとすれば、結婚をする理由はほとんど皆無に近いから、それでも結婚する人たちは、単に習慣に従って惰性で結婚しているに過ぎないということになる。

もちろん、好きになったから一緒に暮らすのだという理由は依然として残っている。しかし、それだけしか理由がないのなら、好きでなくなったら、さっさと別れてもよいということになるし、またそもそも一緒になるだけなら、何も結婚しなくとも同棲をすればそれで間に合ってしまう。

これが結婚に対して消極的な態度を生み出している直接的な原因なのではないかと思う。だから、全世帯のうちで、いまは単身世帯というのが最も多くて４０パーセントぐらいをしめている。

それでも結婚制度を崩壊まで至らしめていないのは、子供ができた場合、どうしてもその子供の将来のことを考えるので、結婚に踏み切るカップルがいるおかげなのである。

いまよりも、もっともっと子育てがラクになり、私生児であっても堂々と生きていけるような社会になれば、結婚制度は間違いなく崩壊する。何でも便利な世の中は歓迎であるが、それもそこそこにしておけ、ということかもしれない。世の中のありとあらゆる生き物は、危険と不自由さがあるがゆえに、集団生活でそれに対処しようとするのである。そういう意味では、あまりにもラクチンで危険（リスク）のない社会は、かえって社会の崩壊を生むのかもしれない。

全１０回、おもしろかったので、あっという間に終わっちゃったね。大石先生、素敵なドラマをありがとうございました。

ある日の八寸。

かぶら寿し、あんきも、サワラ西京焼き、鴨ロースなど。

まながつお

あと三週間ぐらいでお正月ですね。皆さんは、お正月の予定はすでに決まりましたか。うちのお正月の予定は、最初は香港でも行ってウマいもんでも食べるか、と考えていましたが（円高のうちに一度海外へ年老いた親を連れて行きたいため）、でも、飛行機の切符を買い損なってボツ。その次に、去年と同じように日本海から信州、岐阜とぐるっと回るかということになりましたが、ホテルを予約しそこなって、これまたボツ！というわけで、お正月の予定はこの期に及んで、まったくの未定であります。なんてこった・・・・・

今日はマナガツオをたくさん仕込みました。ざっと１５キロぐらい。

去年はマナガツオが不漁で、ほとんど使っていないと思いますが、今年はぼちぼちと入ってきているみたいなので、おせちにも使うことを決定！やっぱりマナガツオの味噌漬けはウマいから。

番犬の「れんたろう」です。つぶらな瞳の可愛いやつですが、もう１３歳。夜の散歩はボクの役目で、雨の日も風の日も、まだ一日も欠かしたことがありません。模範的な愛犬家と胸を張って言いたいところですが、真実は、連れて行かないとれんたろうがうるさくほえるから一日も休んでいないだけです。(^^ゞ