昭和30年代の終わりから40年代に書かれた司馬遼太郎さんの作品が、最近テレビドラマになることが多くなってきたような気がする。
当時の日本は高度成長期の終盤で、皆が将来に対する夢や希望、そして確信と手ごたえを感じていた時代であった。そうした時代背景にあって、司馬遼太郎さんは歴史の中から日本人としての“傑作”を探し出し、「こんなおもろいやつがいるぞ」と皆に語りかけてきたのである。
結局、錯覚であったにせよ無限とも思える可能性が社会に満ちていたので、歴史上の偉大な人物に対して大きな共感となり、司馬遼太郎さんを大作家へと押し立てた。
吉川英治さんもそうなのだが、司馬遼太郎さんが書かれた小説の底流に流れているものは、「日本人とは何か」だと思う。司馬さん自身は、この一点が知りたいがために小説、あるいは随筆の形をもって、一生涯をかけて捜し求めたのではないでしょうか。
それから50年近くがたち、すべてにおいて自信を失いかけている今の日本人が、いまやっと「日本人とは何か」ということを本当に知りたくなり、そうした社会の機運が「竜馬伝」であり、「坂の上の雲」なのだと思う。
さて、やっと本題。今日も「セカンドバージン」のことです。
「日本人とは何か」を知りたければ、司馬遼太郎さんと吉川英治さんの二人の巨匠にお任せして、「人間とは何か」という、これまたとんでもなく大事なことをを知りたければ、何をおいても「セカンド・バージン」を見ること。
これは単なる不倫ドラマではありません。人間の情念を一枚、一枚はがしてゆけば、最後の最後に残るものは、どす黒い「嫉妬」という感情なのだということ。それが人間の情念のもっとも根幹を形成していることが、このドラマを見れば良くわかります。そして、男の本質は消耗品で、女の本質は生き抜くこと。そんなこともわかります。
人間というものを深く理解することが、どんな人生であれ、人生を幸せに導く、もっとも確実な道しるべなのではないかと思っているので。
いやいや、むろんそんな小難しいことをいちいち考えながら見なくても、ドラマを純粋に楽しんでいただければよいのです。緻密な脚本と大胆な展開。リアルで無駄のないセリフ。大石ワールドが目の前に広がります。
セカンドバージンの公式サイト↓
http://www.nhk.or.jp/drama/secondvirgin/img_toppage/sv.jpg
今までの流れを知りたい方は、至急、本を買ってください。
アマゾンのサイト↓
愛知伝統野菜「野崎白菜」の漬物が出来上がりました。
少し味見をしたところ、苦味があるので、その原因を探索中です。でも予想通り、水分が多いので、非常に漬けやすく、厳寒期でなくても酸っぱくならず、ちゃんとした漬物が出来上がります。
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