京料理界の重鎮は、料理に対してどのようなことを言ってるか。下に書いてみました。
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『料理というのは、各自の自分自身の感性の問題だと思います。その人個人の。ですから、個人個人感性が違いますから、(新しい斬新な料理に対して、)どのへんで線を引っ張っておくかというのはそれぞれ違うと思うんやね。
それと自分だけがおいしいと思っても、自分の舌っていうのは人がどう感じるかわかりませんから、誰にでも好まれる味に持ってゆくのが、だいたいのところやと思うのですけどね。自分は自分なりに偏った好きがあっても、それをお客さんに押し付けるのはいけませんし、おいしく食べていただけるようなお加減に持ってゆくわけですね。(瓢亭、高橋英一氏)』
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さすがは高橋さんで、料理というものを深く考察しているように感じる。つまり、料理は個人の感性だから、従来の京料理の枠にとらわれる必要はないとおっしゃっている。好きに作れと。そして、味に関しても、お店に来る客層を見て、そのお客さんたちがおいしいと思えるように作りなさいと。
そりゃあ、そうだ。高級外食経験が100回の人と1万回の人とでは、おいしく感じる食材も、おいしく感じる味つけも、違って当たり前であるし、献立の組み方だってまったく違ってくる。だったら、自分の店のお客さんたちはどんな人たちが多いのか、どの程度の味覚レベルをもつているのか、これを見極めなければ、お客さんたちを心から満足させることは難しくなる。
それをお客さんの側から見ると、料理を食べに行って、そこの料理が気に食わなかったからといって文句を言うことは、明らかに悪い料理だという場合は別にして、かなり筋違いということになるだろうし、自分の味覚レベルにあった店をいかにして見つけるかということのほうが重要である。これこそが真に求められるグルメサイトのありかたなのだろうし、巷に出回っているグルメ雑誌にしても、読者の味覚レベルにまで神経を使っているところは、まったくない、と思う。
★タコの湯引きの作り方。
知多半島のタコ。小さめです。まだ生きています。
塩を全体にパラパラとふって、手でしごいて、ぬめりを取ります。
吸盤のぬめりを取るため、タコの足と足の間に指を入れてしごきます。
そのあと、水で洗い、端から端まで、ぬめりが完全に取れているか、確認をします。もし部分的に取れていない場合は、もう一度塩をして、その部分をしごき、ぬめりが取れたらよく水洗いをします。
包丁を使って、吸盤以外の皮をきれいに取り去ります。
鱧の骨切りのように吸盤部分だけを残して、包丁目をできるだけ細かく入れます。
65度くらいのお湯でタコを湯引きにします。お湯に入れておく時間は、計ったことはありませんが、3分ぐらいでしょうか。タコの身の芯まで火が通ったら、氷水に落とし、冷たくなったら水を切り、パットに上下左右の向きをそろえて並べます。
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