この器を使うのはとてもひさしぶり。
もう15年ぐらいは使っていなかったのではないかと思う。
「正倉院、白瑠璃椀(しょうそういん、はくるりわん)」の写し。
正倉院というのは、
奈良、東大寺の北側にあり、
奈良時代の天皇家が重要物品を収蔵していた蔵のこと。
その中で特に有名なのが、この「白瑠璃椀」。
ササン朝ペルシャから伝わったガラス製の器です。
今でいうイランの辺り。
切子細工で、千数百年の時代を経た現在でも、
その透き通った姿を残し続けています。
じつはこれ、めちゃくちゃすごいことで、
イランの方の遺跡からも、
同じ形の物が多く出土されているのですが、
それらの物は、表面が酸化して透明感が
完全に失われています。
つまり、当時の姿形を完全に保っている唯一の器が、 何と日本の正倉院にあるんです。
もう驚くしか無いですよね。 看板のガラスの器↓
当時の人たちは、この食器にどんなものを入れていたのだろう。
即興で茄子の冷たい煮物を盛ってみたが、
案外こんなことをやっていたのではないかという気もする。
人間の発想なんて、
千数百年たっても同じような気が・・・・・ んなことないよね、やっぱし。(^^ゞ
でも、この茄子は田舎煮と言って、
おだしとおしょうゆだけで煮てあります。
おそらくかなり古い仕事です。
辻留の辻嘉一さんになったつもりで煮てみました。
地味ですが、美味です。(自分で言ってどうするんだ。)
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